なぜ俳優に発声練習が必要なのか
こんにちはザグダズです。
発声練習。いやですよね~。(小林製薬のCMみたいになってしまった)
みなさん、部活とか、サークルとかで演劇を始めた方はわかると思うのですが、
一番最初にやらされる?覚える?基本的なエクササイズのひとつです。
この記事では発声練習を積むことによるメリットを紹介したいと思います。
- なぜ発声練習をするのか
- 発声練習を行うことによる短期的なメリット
- 発声練習を行うことによる長期的なメリット
- 終わりに
なぜ発声練習をするのか
単純明快に行きましょう。
それは、「お客さんに声を届かせるため」です。
舞台役者には、映画やドラマのように近くまでマイクが伸びていないのです。
それが演劇の良さでもあります。
機械を通さないで人の耳にダイレクトに情報を投げ込めるのです。
お客さんには小説のようにト書きが見えているわけではありません。
つまりすべてを視覚情報と音声情報に集約しなければならないのです。
役者一人の声が聞こえないだけで、物語への理解や没入は一気に引いてしまうでしょう。
一つ公演を作り上げるうえで、そのすべては「脚本家の言葉を伝える」為にすべてが決まっていくといっても過言ではないです。
舞台美術も、音響も照明も、宣伝美術もそうです。
そして、俳優は演出家と並んで、その責務において一番重要なポストにいると考えていいでしょう。
全部が全部、大声を張り上げなきゃいけないような芝居ではないです。
音響も控えめな二人のシーンなど、声量が必要とされない場面も多くあります。
しかし逆に
- ガンガンに音楽が鳴っている
- 青年団のように離れた場所で同時進行で会話が進んだりするシーン
- 「そこは絶叫してくれ」と演出家に言われること
このような場合も確実にあるのです。
発声練習を怠ると、そういうシーンが充てられたときに無理に大声を出して芝居のリアリティが損なわれたり、すぐに喉を壊して公演期間ガラッガラの声で過ごさなくちゃいけなくなります。
そういった芝居ができない、と演出家や劇団の主宰者が感じてしまったとき、あなたのその後の進退に直結します。
なので、発声練習は真面目に愚直に続けていくことが大事です。
発声練習を行うことによる短期的なメリット
短期的、というのは主に発声練習によっておこる体のメリット、という意味です。
大きく分けて3つです
- 単純に身体が温まる
- 表情筋を含めた顔周りの可動域が広がる
- ストレス発散
きちんとした方法で発声練習ができていれば、横隔膜をたくさん動かします。
これはわかりやすく言うと内臓の全身運動みたいなものなので温まらないわけがないのです。
また、二つ目のも少し似ています。
発声練習はできるだけ大きく口を開けましょう。
そうすることによって、口だけでなく顔周りの筋肉すべてを刺激することができます。
顔が柔らかくなっていると、活舌の問題が少し緩和されたり、表情が出やすくなっているので感情表現が少しだけ豊かになるはずです。
そして最後。「ストレス発散」
ちょっと馬鹿にしましたか?大声出すとすっきりするとかゴリラかよ(笑)みたいな。
ええ、そうです。湘北のゴリラセンター・赤木キャプテンも採用しています。
通し稽古や本番前にどうしようもなく緊張してしまう人っていると思います。
そんな時は大抵呼吸が浅くなっていて、脳みそに酸素が足りてません。
最後に救ってくれるのは、やっぱり基本です。
緊張でどうにもならないときは、ぜひ発声練習をしてみてください。
発声練習を行うことによる長期的なメリット
これはたくさんありますが、大きなもの5つに絞らせていただきたいと思います。
- 肺活量が上がり、体力がつく
- 顔周りがシュッとしてイケメンor美少女に近付ける
- 呼吸が深くなり、声が大きく、また長く出せるようになる
- 声量が上がったことにより演技の幅が広がる
- 上記に伴い、求められる演技の幅も広がる
続けていくことにより、確実に体力面アップします。
役者として体力があることは重要です。
俳優の重要な責務のうちの一つに、体調管理があります。
常に演技で本領発揮するために、体力があるのは非常にメリットです。
次。
顔痩せします。
次。
肺活量が増えて、腹式呼吸ができるようになると息が長くはけるようになります。
そうなると大きな声が出せるようになったり、長くしゃべり続けられるようになります。
こうやって手持ちのカードを増やしていくと、演出家の前でいろいろな選択肢を見せることができます。
また、共演者にもいろいろなオファーを出せるようになるので、単純に演技の幅、ひいてはシーン全体の可能性の幅が広がるのです。
そして演出家は自分では思いつかなかったような提案をいただけるのです。
終わりに
声量というのは一朝一夕で伸びるものではありません。
毎日地道に少し続けていくようにしましょう。
声が出ないと、「声が小さい」というダメ出ししかもらうことができません。
声量が足りないという壁を超えることが役者の最初の課題なのかもしれません。
では!